ドバイと聞いてどんなイメージを持っていますか?
「高層タワーがたくさん建っていてお金持ちがいっぱいいる」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
近年ではドバイに移住する資産家や経営者が増えてきていますが、なぜドバイを選択するのでしょうか?今回は『ドバイ』についてご紹介していきます。
ドバイの基本情報
ドバイはアラブ首長国連邦を構成している7つの首長国のうちの1つです。アラブ首長国連邦の総人口が約1142万人で、その内ドバイ総人口は約350万人と、およそ3分の1がドバイに住んでおり、そのほとんど(約90%)が外国人です。公用語はアラビア語ですが、約90%が外国人のため英語が使われています。
年々ドバイの人口が増加していますが、その理由のひとつとしては建築工事や飲食店、清掃業などの単純労働市場へ「パキスタン、バングラディッシュ、インド」を中心とした外国人労働者が集団で雇用されているため年々人口が増えています。
また、豪華なショッピングモールや最先端の建築物、活気あふれるナイトスポットで知られており、「バージュ・カリファ」「パーム・ジュメイラ」「ドバイフレーム」「ドバイモール」など『世界一のもの』をたくさん作ることで観光名所としての地位を強化しています。
ドバイに移住するメリット
海外からドバイへ移住するメリットについて紹介します。
・税金が安くなる
・治安が良い
・他国へ渡航しやすい
・交流が多い
・食材が豊富
・仕事が多い
・英語が通じる
・インフラが整っている
・寒くない
・自然災害が少ない
税金が安くなる
「初期費用」「維持費用」「決算費用」は発生しますが、現状外国人は原則として「法人税」「所得税」「投資益課税」が発生しません。
しかし、2023年6月1日以降より年間37万5,000ディルハム(日本円で約1,163円)を超える法人の課税所得に対して税金が9%発生します。ただし、フリーゾーン企業や国内でビジネスを行なっていない外国投資家は対象外です。
治安が良い
ドバイで働く外国人の平均年収はおよそ750万円と給与水準が比較的高いので、出稼ぎで入国される方が多いです。大切な家族を養うという目的があるのにもしドバイで何か犯罪を犯してしまった場合は国外追放となり二度と再入国することが禁じられています。
また、働かない外国人はドバイに滞在することができません。職を失ってから1ヵ月以内に職に就かない場合は出国しなければいけないルールが存在します。外国人の入国を規制することによってドバイの治安はコントロールされているのです。
他国へ渡航しやすい
ドバイは中東の拠点となっているので、アジア・ヨーロッパ・アフリカなど直行便で行くことが可能です。色々な国へ短時間で行くことができるので旅行好きな方や海外出張が多い方非常にとっては利便性が高いといえます。
交流が多い
ドバイには多くの外国人が移住しているので多くの場面で世界各国の人たちと交流することができます。世界各国の人たちと交流ができるということは、様々な文化や価値観に触れることができます。そのなかで新しい発見ができて自分の成長に繋げることもできるし、仕事面に関しても交流を経て新しい事業に繋げることもできます。
食材が豊富
ドバイには多国籍の人たちが住んでいるので多様性に富んだ食文化があります。少しずつではありますが日本食のレストランも増えており、「FUJIYA」や「グルメ屋」といった日本の食材が買えるスーパーもあります。他にもアジアンフードやフレンチ、イタリアンのお店も多いので様々な国の食事を楽しむことができます。
また、人工島にある世界一高いホテル「バージュ・アル・アラブ」の27階にある『スカイビューバー』ではドバイの綺麗な景色を眺めながら食事が楽しめるます。
仕事が多い
ドバイは観光業に力を入れているのでホテルやレストラン等の施設が増えていおり、その分求人も多く出ています。もちろんそれら以外にも「空港」「エンジニア」「美容」「公務員」など様々な職種があります。
日本人がドバイで働ける求人もあり、「日本料理のシェフ」「ホテル内のレストラン」「エンジニア」等があります。適切なスキルや経験を持っていればドバイで働くことも可能です。
英語が通じる
ドバイの公用語はアラビア語ですが、第二言語が英語として扱われているのでドバイに住むほとんどの人々は英語を話すことができます。また、ドバイに住む約90%が外国人なので英語さえ話せれば問題なく生活することができます。
仮に英語が話せなくても、海外に身を置くことで自然と英語が身に付きます。他にも現地にある英会話学校や英語が話せるお手伝いさんを雇って空いた時間に教えてもらう方法もあります。
インフラが整っている
ドバイはここ数十年で大きく成長した都市であり全ての建造物が新しく、最新のシステムなどを導入しているため先進国並みのインフラといえます。また、世界中で水道水を安全に飲める国は少ないですが、UAEは水道の水も飲むことが可能です。
寒くない
ドバイは亜熱帯気候の都市なので1年を通して寒くなることはありません。日本の12月~2月は寒い日だと氷点下まで気温が下がりますが、その時期のドバイの平均気温は20度前後が多いので非常に過ごしやすいといえます。
しかし、夏になると平均気温が50度近くまで上昇するので一番暑い日中は外に出ず部屋かカフェで過ごすのがおすすめです。
自然災害が少ない
ドバイは地震や台風などの自然災害が日本に比べて少ないです。地震は小規模のものが年に数回発生するかどうかです。また、ドバイは砂漠気候なので極端に強い雨や台風の心配もありません。とはいえ100%地震や台風が起きない訳ではないので万が一に備える必要はあります。
ドバイに住むデメリット
では逆にドバイに住むデメリットについて紹介します。
・比較的に物価が高い
・イスラム文化の順応が必要
・砂漠気候である
・賃貸の場合初期費用が高い
・法人口座の審査が厳しい
比較的に物価が高い
ドバイの物価は他国に比べると高い傾向になります。日本と比べた場合、約1.5~2倍ほど高く、ランチは平均100ディルハム(約3,500円)ディナーになると150ディルハム(約5,300円)はかかります。
ドバイにはラーメン屋もあり、お店にもよりますが1杯55~80ディルハム(約1,900円~2,800円)かかります。もちろん高いお店だけではなく一品数百円で食べられるお店もあるので、行かれる際はネットでチェックしてみてください。
ただ、物価が高くても税金が発生しないのでそこまで気にするところではないかと思います。
イスラム文化の順応が必要
EAUではイスラム文化が根強く宗教上の戒律が厳しく遵守されています。
例えば、
・公共の場でハグやキスなどは禁止
・公共の場で飲食は原則禁止
・肌の露出は禁止
などがあります。他にも電車に乗る際は「持ち込める荷物数の規制」や「禁止事項」があります。
・女性専用車両へ男性が乗り込む等、禁止区域への侵入
・乗客用以外の場所にいる
・他人への迷惑行為
・飲食禁止
・座席に足をおく行為
・アルコールの持ち込み
・睡眠禁止
・喫煙
・飛び乗ったり登る行為
・盲導犬以外の動物持ち込み 等
など色々な規制があり、禁止事項を破った場合は「100~2,000ディルハム(約3,500円~71,000円)の罰金」が発生します。
日本では座席に座っているほとんどの人が目をつむっていますが、ドバイだと約10,000円程の罰金になってしまうのです。
最低限のルールなど注意事項はあらかじめ確認して把握しておくようにしましょう。
砂漠気候である
ドバイは砂漠気候に区分されているので5月~9月の時期は40度~50度ほどまで気温が上昇します。気温が上昇している日は無理に外出せず涼しくなるまで自宅にいるか、エアコンが効いているカフェなどで過ごすのが良いかと思います。
また、台風の被害はほぼありませんが砂嵐の被害は発生しています。喘息など呼吸器系の持病をお持ちの場合は注意が必要です。
外出の際は事前に天気予報を確認してから一日のスケジュールを立てるようにしましょう。
賃貸の場合初期費用が高い
賃貸物件に住む場合、毎月支払う家賃を初めに1年分まとめて支払わなければならない物件が多いので初期費用が高くなります。物件によって月々の支払いも可能ですが、まとめて払いに比べて割高になってしまうのであらかじめ不動産会社に確認するようにしましょう。
法人口座の審査が厳しい
ドバイで法人口座を作ろうとした場合審査が非常に厳しく開設まで早くて1ヵ月、遅くて半年から1年ほどの時間がかかってしまいます。
個人の口座開設は比較的かんたんにできるので、個人口座でビジネスができる場合は問題ありませんが、法人口座が必要な場合は時間がかかるデメリットを念頭に置く必要があります。
ドバイに移住するための手順
ドバイのメリット・デメリットについて紹介をしてきましたが、実際に移住するためにはどのような手順を踏めばいいのでしょうか。
① 居住ビザの種類を決める
② ドバイへ入国
③ 民間の健康保険へ加入
④ エミレーツIDの発行
⑤ 住む場所の確保
① 居住ビザの種類を決める
ドバイでは外国人による永住権の取得ができないので、自分に合った居住ビザを取得することで長期滞在が可能になります。居住ビザは主に「不動産ビザ」と「法人設立ビザ」の2つがあります。
規定価格以上の居住物件を投資することでビザを申請することができます。ビザの取得年数は不動産の投資額によって3年もしくは5年に決まります。
UAEに法人を設立することで居住ビザを取得することができます。ビザの取得年数は3年となり家族だけでなく従業員などの申請も可能となります。
② ドバイへ入国
必要な書類の提出ができたら「EVISA」という仮のビザが発行されるのでそのビザでドバイへ入国します。他にも「観光ビザ」で入国して30日以内に現地で居住ビザへ切り替えをする方法もあります。
③ 民間の健康保険へ加入
以前まで居住ビザを取得するには民間の健康保険の加入証明が必要でしたが2022年8月よりビザ発行のタイミングで保険加入をする必要がなくなりました。しかし民間健康保険の加入は義務とされているのでなるべく早めに手続きを済ませておくのがおすすめです。
金額は民間健康保険の補償内容によって変わり、最安だと5万円ほどで加入できるものがありますが一般的には約20~30万円が相場といわれています。
④ エミレーツIDの発行
居住ビザの申請が通ると「エミレーツID」というマイナンバーカードのようなものが発行されます。これを使って住居や携帯電話の契約、銀行口座の開設が可能になります。
大事な個人情報になるので無くさないように厳重に保管しましょう。
⑤ 住む場所の確保
ドバイで生活をするための住居を確保しましょう。ドバイの家賃相場は約10万円前後が相場となります。上述にもある通り、賃貸物件に住む場合、毎月支払う家賃を初めに1年分まとめて支払わなければならない物件が多いので初期費用が高くなります。月々支払いが可能な物件もあるので、あらかじめ確認して不動産屋に相談してみると良いかと思います。
まとめ
今回はドバイ移住についてご紹介いたしました。ドバイへの移住は個人事業主や投資家に適しているかと思います。金銭面や生活水準では多くのメリットがありますがその土地の文化において順応できるかがネックになってくるのではないでしょうか。
英語が話せれば問題なく日常を送れるかと思いますが、もし英語が苦手でもボディーランゲージを使ったり、得意な人と一緒に滞在して徐々に覚えていくのもありだと思います。
多くの国に人たちと接することで新しい発見や経験が得られるのは大きなメリットだと思うのでもし海外移住を考えている方はドバイを検討されてみてはいかがでしょうか。